「投資を始めたけど、最初に何をすればいいか分からない」
口座を開設して最初の積立設定をした後、多くの人が感じる疑問です。
始めること自体は正解です。しかし最初の1年の過ごし方で、その後の資産形成が大きく変わります。
最初の1年に正しい習慣と設計を作れた人は、長期で結果を出せます。最初の1年に間違った行動を繰り返した人は、途中で挫折するか、退場します。
私は手取り15万円前後から資産形成を始め、金融資産1億円を超え、FIREを達成しました。今振り返ると、最初の1年の過ごし方がその後のすべての基盤になりました。
この記事では、投資を始めたばかりの人が最初の1年でやるべきことと、やってはいけないことを解説します。
- 最初の1年が重要な理由
- 最初の1年でやるべきこと① 積立設定を自動化して触らない
- 最初の1年でやるべきこと② 家計の収支を完全に把握する
- 最初の1年でやるべきこと③ 緊急資金を完成させる
- 最初の1年でやるべきこと④ 固定費を見直す
- 最初の1年でやるべきこと⑤ 下落を一度経験する
- 最初の1年でやってはいけないこと① 毎日価格を確認する
- 最初の1年でやってはいけないこと② 商品を変える
- 最初の1年でやってはいけないこと③ SNSの投資情報を追いかける
- 最初の1年でやってはいけないこと④ 投資の勉強に時間をかけすぎる
- 最初の1年でやってはいけないこと⑤ 積立以外の投資に手を出す
- 最初の1年の終わりに確認すること
- 私自身の最初の1年の経験
- まとめ:最初の1年は「続ける習慣」を作る期間
最初の1年が重要な理由
投資において最初の1年は特別な意味を持ちます。
習慣が形成される時期だからです。
投資を長期で続けられるかどうかは、最初の1年に正しい習慣を身につけられるかどうかにかかっています。
また最初の1年は、多くの人が最も間違いを犯しやすい時期でもあります。
始めたばかりで知識が少ない。感情的な反応が大きい。他人の情報に振り回されやすい。
この時期に正しい行動パターンを確立することが、長期の資産形成において最も重要な投資です。
最初の1年でやるべきこと① 積立設定を自動化して触らない
投資を始めた最初の1年で最もやるべきことは、積立を自動化して触らないことです。
証券口座でNISAの積立設定をしたら、基本的に何もしません。
毎日価格を確認しない。商品を変えない。積立額を感情で変えない。下落時に売らない。
この「何もしない」を1年間続けることが、最初の1年の最大の課題です。
なぜ難しいのか。投資を始めたばかりの人は、何かしなければいけないという感覚を持ちやすいからです。価格が動くと確認したくなる。下落すると不安になって何かしたくなる。情報を集めれば集めるほど行動したくなる。
しかし長期のインデックス投資において、最善の行動は何もしないことです。これを頭で理解するだけでなく、1年間の実践を通じて体に染み込ませることが重要です。
最初の1年でやるべきこと② 家計の収支を完全に把握する
投資を始めると同時に、家計の収支を正確に把握することが重要です。
毎月の収入はいくらか。固定費はいくらか。変動費はいくらか。緊急資金はいくら確保できているか。
この数字を把握することで、投資に回せる金額の上限が明確になります。
家計の収支を把握していない人は、積立額が多すぎて生活が苦しくなるか、少なすぎて資産形成が遅れるかのどちらかになりがちです。
最初の1ヶ月はすべての支出を記録してください。何にいくら使っているかが見えることで、削れる固定費・変えられない支出が明確になります。
最初の1年でやるべきこと③ 緊急資金を完成させる
投資を始めたばかりの段階で、緊急資金がまだ不完全な人は、最初の1年で完成させることを優先してください。
生活費の3〜6ヶ月分を現金で持つことが緊急資金の目標です。
緊急資金が完成していない状態で投資に全力を注ぐのは危険です。突発的な出費が必要になった時に投資を売ることになり、最悪のタイミングで損失を確定させるリスクがあります。
投資と緊急資金の積立を並行させる場合は、余剰資金の半分を緊急資金・半分を投資に回す設計が現実的です。
最初の1年でやるべきこと④ 固定費を見直す
最初の1年以内に一度だけ固定費を徹底的に見直してください。
通信費・保険料・サブスクリプション・光熱費。
一度の見直しで毎月数千円〜数万円の削減になることがあります。この削減額をそのまま積立に回すことで、生活水準を変えずに積立額を増やせます。
特に効果が大きいのは通信費と保険料です。
通信費は大手キャリアから格安SIMに変えるだけで月3,000〜8,000円の削減になります。年間で36,000〜96,000円です。
保険は不要な保険を解約するだけで月5,000〜20,000円の削減になることがあります。特に若い世代は過剰な保険に入っているケースが多い。
固定費の見直しは一度やれば毎月自動的に効果が出ます。我慢の節約ではなく設計の最適化です。
最初の1年でやるべきこと⑤ 下落を一度経験する
最初の1年で、できれば相場の下落を一度経験しておくことが重要です。
下落を経験することで、自分のリスク許容度を正確に把握できます。
頭の中で「下落しても大丈夫」と思っていても、実際に含み損が出た時の感情的な反応は、経験してみないと分かりません。
下落時に眠れなくなった・毎日価格を確認してしまった・売りたくてたまらなかったという場合、積立額が感情の限界を超えています。積立額を下げることが正解です。
下落時に特に何も感じなかった・淡々と積立を続けられたという場合、今の積立額は適切か、むしろ増やせる余地があります。
最初の1年に下落を経験して積立を続けられた人は、その後の長期投資において大きなアドバンテージを持ちます。
最初の1年でやってはいけないこと① 毎日価格を確認する
投資を始めたばかりの人が最もやりがちな行動です。
毎日口座を開いて価格を確認する。上がっていれば嬉しい。下がっていれば不安になる。
この行動が感情的な判断を生み出す最大の原因です。
価格の確認は月1回で十分です。それ以上確認しても、取れる行動は何もありません。毎日確認するほど、感情が乱れて誤った判断をするリスクが上がります。
証券口座のアプリを毎日開く習慣をやめることが、最初の1年で身につけるべき最重要習慣の一つです。
最初の1年でやってはいけないこと② 商品を変える
始めてから数ヶ月で「もっといい商品があるのでは」と思い始める人が多い。
オルカンよりS&P500の方がいいのでは。S&P500より全米株式の方がいいのでは。新しいファンドが出た、こっちの方が低コストでは。
この思考が商品の乗り換えを招きます。
最初の1年は商品を変えないことが鉄則です。乗り換えるたびに複利がリセットされ、税コストが発生し、判断の一貫性が失われます。
最初に選んだ商品が主要なインデックスファンドであれば、長期では大きな差は生まれません。乗り換えのコストと手間を考えると、最初の商品を持ち続ける方が圧倒的に合理的です。
最初の1年でやってはいけないこと③ SNSの投資情報を追いかける
投資を始めると、SNSの投資情報が目に入るようになります。
爆益報告・銘柄推奨・相場予測・投資手法の比較。
これらを見るほど、自分の設計への疑いが生まれます。焦りが生まれます。行動を変えたくなります。
最初の1年のSNSの投資情報は、百害あって一利なしです。
発信されるのは成功した人だけです。失敗した人は静かに消えます。目に入る情報は完全に偏っています。
SNSの投資アカウントをフォローするのをやめる。タイムラインから投資情報が流れてくる環境を作らない。最初の1年はこの設計が重要です。
最初の1年でやってはいけないこと④ 投資の勉強に時間をかけすぎる
投資の勉強は必要です。しかし最初の1年に投資の勉強に多くの時間を使いすぎることには注意が必要です。
理由は2つあります。
一つ目は、情報が多すぎて判断が乱れるからです。投資の情報は玉石混交です。勉強すればするほど、様々な意見・手法・主張に触れ、何が正しいか分からなくなります。
二つ目は、勉強の時間が行動の代替になるからです。勉強している間は何かをしている気になりますが、実際の資産形成は進みません。
最初の1年に必要な知識は多くありません。低コストのインデックスファンドをNISAで積み立てること。下落時に売らないこと。この2点を理解して実行するだけで十分です。
最初の1年でやってはいけないこと⑤ 積立以外の投資に手を出す
最初の1年は積立インデックス投資だけに集中することが重要です。
個別株・仮想通貨・FX・レバレッジ商品。これらは最初の1年には不要です。
投資を始めたばかりで知識と経験が少ない段階で複数の投資に手を出すと、管理が複雑になり判断が乱れます。
最初の1年でインデックス積立の習慣と設計を固めることが最優先です。その設計が確立した後に、余裕があれば他の投資を検討することが合理的な順序です。
最初の1年の終わりに確認すること
最初の1年が終わった時点で、次のことを確認してください。
積立を一度も止めずに続けられたか。下落時に売らずに持ち続けられたか。商品を変えずに持ち続けられたか。緊急資金は確保できているか。家計の収支を把握できているか。
これらすべてにYESと答えられれば、最初の1年は成功です。
積立額の多さ・資産の増加額は関係ありません。続けられたかどうかだけが評価基準です。
私自身の最初の1年の経験
正直に言います。私自身の最初の1年は、失敗だらけでした。
毎日価格を確認していました。SNSの情報で商品を変えたこともありました。下落時に一部を売ってしまいました。爆益情報に乗って別の投資に手を出したこともありました。
それらのすべてが、資産形成の足を引っ張りました。
その失敗から学んだことが、今このサイトで書いていることの多くを占めています。
最初の1年に正しい行動を取れなかった私でも、その後に設計を修正して1億円を達成できました。
しかしあの最初の1年に正しい習慣を身につけていれば、達成はもっと早かったはずです。
だからこそ、今投資を始めたばかりの人に伝えたい。最初の1年の過ごし方が、その後のすべてを決めます。
まとめ:最初の1年は「続ける習慣」を作る期間
最初の1年でやるべきことを整理します。
積立を自動化して触らない。家計の収支を把握する。緊急資金を完成させる。固定費を見直す。下落を経験して耐える。
やってはいけないことも整理します。
毎日価格を確認しない。商品を変えない。SNSの投資情報を追いかけない。勉強に時間をかけすぎない。積立以外の投資に手を出さない。
最初の1年の目標は、資産を増やすことではありません。続ける習慣と設計を作ることです。
この習慣と設計が、その後の10年・20年・30年の資産形成の基盤になります。
特別な才能も高度な知識も必要ありません。シンプルな設計を続けること。それだけが、長期投資で結果を出すための唯一の正解です。
このサイト「常勝投資思考」では、投資の正しいスタートと長期継続の設計をこれからも発信していきます。


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